マッサージ、整体、リラクゼーションで健康被害
先日テレビ放送されたクローズアップ現代をみました。
“肩こり解消”で思わぬ被害!?~癒やしブームの陰で何が~
クローズアップ現代 こちらで一部映像も見れます。
最近増えているマッサージ、整体、リラクゼーションでの施術を受けたことによる
「健康被害」について取り上げられていました。
国民生活センターへの相談は9年で9000件以上。
中には、脊髄損傷、肋骨骨折といった重篤なケースが増えているとのこと。
その背景には
国家資格を持つ(あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、鍼灸師)と、
免許が不要な整体、カイロプラクティック、リラクゼーション、もみほぐしなどが混在していること。
中には1,2日の研修で施術されている人もいるとのこと。
それと、国家資格を持つものでも、学校の規制緩和により資格者が増え、十分に経験・技術を持たないまま施術にあたることが問題ともいわれていました。
実際に健康被害を受け、しびれで仕事を辞めざるをえない、生活ができないという方もおられましたし大きな問題だと思います。
過去には、ニュースでも取り上げられていたように
首ひねりによる乳児の死亡事故もありましたし、
鍼灸による死亡事故もありました(実際は鍼灸の資格を持たない人が鍼をしていだそうですが)
私が、数年前、病院のリハビリテーション科に勤めている時にも
近くの整骨院でマッサージを受けた方が、骨折、ひびで来られることもありましたし、
他の病院での誤診で後遺症が残った方もおられました。
(実際は簡単な徒手検査でわかる肩腱板断裂だったのですが、きちんと検査・治療せずにマッサージをひたすら受けていたそうです)
いずれの方も、整骨院や病院には何も言っていないそう、「良くしようとしてくれていたから・・・」と。
だから、上記の国民生活センターへの相談件数はほんの一部にすぎないと思います。
筋膜リリースブームですが・・・
最近、筋膜リリースがブームですが、
うちにも他で筋膜リリースをうけて、すごい内出血、筋肉がガチガチになって来られる方が何名もおられました。
だから、身近に起こるものであり決して他人ごとではありません。
国家資格は3年間学校で学び、国家試験を受けます。
ですので、身体に触れるための最低限の学びは行われています。
ただし、最低限です。
私が鍼灸学校に行っている時は、運よく実際の鍼灸院への実技実習に行かせてもらったり
鍼灸整骨院で下働きをしながらいろいろ教えてもらったりしましたが、
多くの方はそんな機会もないまま資格を取り、すぐ施術・開業という方も多いのも事実です。
私は、それから病院に勤めたのですが、今思うとたいしたこともできず現場で学びながらの方が多かったです。
ですので、有資格者は一つの見極めるラインではありますが、
上記のように医師であっても見落とし、有資格者でも事故もありますし、決して安全・安心ということではありません。
国家資格がない人でも、きちんとリスク管理をしていたり、たくさんの経験を積んだり、学んでいるかたもいますので。
だから、国家資格を持つものは、無資格者をなんとかしようという動きがあるんですが、それも違うなという気もします。
とてもすばらしいものがたくさんありますからね。
カタチの問題
ただ、日本の法律にはおかしいものもあります。
その一つがテレビで紹介されていましたが、
資格を持つものは効果効能をうたってはいけない
資格を持たないものは効果効能をうたってもOK
それは、無資格のものに対する法規制がないからだとか。
これもほんのほんの一部で、業界が抱えている問題はたくさん。
本当に受け手の方にとって安心・安全であること
そのためにあらゆる問題を解決していく必要があるように感じました。
毎日、人に触れる仕事をしている
自分自身への戒めとして、書いてみました。
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